IQ(知能指数)やEQ(感情調整指数)、というような言葉は親しみが深い人も多くいると思う。
日本ではあまり話題になることがないCQという概念がある。
CQはCultural Intelligenceと呼ばれるもので、多様な、とりわけ異なる文化に身をおいてどのぐらい適応できるのかという様な考え方だ。
これは必ずしも物理的に身を置く必要は無く、仕事で多様な文化の人とやり取りする場合でも役立つ。
かつ後天的に身に付けることが可能だ。
※詳しい定義や歴史は各自調べて欲しい。
ここでは文化を一定の集団が共有している価値観、規範、習慣と定義している。
その集団とやりとりをする際に、社会的に受け入れられる(犯罪ではない、常軌を逸していない)行動、言動範囲の中に文化的許容範囲を設定している。
これを身に付ける目的は主に下記3点。
・自分自身のバイアスに気が付くこと
・異なる文化に属する人に対して敬意を持って接すること(主体的行動)
・異なる文化に属する人を受け入れること(受容)
そのためにまず下記4つの価値観が重要だとされている。
・知覚:自身や他社の文化について把握すること
・メタ認知:どの様に自他が異なるかを全体として認識し、それにどう適応するのか作戦を立てること
・行動:具体的に他の文化の行動様式にあったことを行うこと
・動機付け:自身が他の文化に適応したいと想うこと
ここでいくつか文化的違いの例を記載したい。
※良い悪いと捉えてはいけない。
例えばある文化では抽象的に言葉を発することをなるべく避けようとする。しかし他方の文化に属する人はなるべく抽象的に伝えることから始めようとする。
この異なる二つの文化帯に属する人同士が一緒に何か仕事や友人関係、プロジェクトを実施するときはもちろんお互いが伝え方を気を付けなければいけない。
しかし相手のCQが低いとこちらが合わせることになる。どちらも低いと亀裂を生む。
他にも、ある文化帯の投資家はいくらなぜ投資してどの様なリターンが期待できるのかをまず知りたがるし、他方ではまずビジネスがどの様な課題にどの様な技術をもってどう解決に資するのかを知りたがる。
この様に実際のシーンでこちらの見せ方が異なってくる。
事前に相手がどの様な文化的背景を要するかをいくつかの指標に従って理解しておくことは重要だ。
参考までに自身の文化帯をチェックするサイトがあるので紹介する。英語のサイトだが、ぜひ英語の勉強もしつつテストしてみて欲しい。
※豆知識、たまに造語で○Qという言葉を使っているサービスを見ますが、Qの単語がQualityとなっていてちょっと恥ずかしいなと感じるので。
Quotient
【名】1.《数学》〔除算の〕商(の整数部)
2.《数学》(100分)率、割合
3.割当量、持ち分
4.〈話〉程度、度合い
intelligence quotient
知能指数◆【略】IQ
EQが心の知能指数と訳されているのはまずいのではと危機感を募らせる。