海外で働くにあたり、とりわけ自分の意志で海外赴任を決めたり、就職を決めたりした人にとって、どのくらいの期間いた方が良いのかというのはよく耳にする悩み事だ。
その上でさらに良く耳にするのが、とりあえず3年は節目としていようと思うという言葉だ。
正直に言ってこの3年説は全く無価値で根拠が無い。
石の上にも3年という例のことわざを出している人はたいてい終身雇用を前提に働いている人が多く、3年でも短いと判断するだろう。
では5年ならどうだろう。やはり30年同じ会社の人からしたら“まだ新人のうちに辞めた”という判断となる。
そこで、じゃあどの様に年数を決めればよいのかを記載したい。
結論としては、年数は関係が無い。
元も子も無いような話に聞こえるが、下の二人の例を考えて欲しい。
1.海外赴任後2年で大きな結果を残して転職をしている人
2.海外赴任後6年でそこそこの結果を残して転職をしている人
もちろん転職理由にもよるが、基本的に短い期間で大きな結果を残せる人材こそ、いまの世の中では求められているのではないだろうか。
転職活動にせよ採用活動にせよ年数が長いということは善いわけではなく、そこで何をどのぐらいしてきたのかを明確にすべきであり、反対に年数が短いからと言ってすぐに諦めたり嫌なことがあったら辞めたりしてしまうと捉えるのはあまりおすすめしない。
その証拠にこの資本主義、経済界で世界的に勝っているシリコンバレーの企業での平均継続年数は会社によっては2~3年ほどで、流動的だ。
当然短い期間で高い実績を残した人は次のチャンスを自社でもらえない場合は転職をするし、企業側も長くいて成果が出せない人をいつまでも置いておくようなことはしない。
終身雇用を前提としない世界、海外で勤務・就職するからにはそもそも根拠のない3年はいないといけないなどと決めずに何をどのくらい実績として残すかを重視して期間を決めることを勧めたい。
その上で、マクロ環境も考慮しつつ転職時期を見極める必要がある。