現場を訪れ続ける理由

社会活動

現在インドのビハール州、ラジャスタン州、ハリアナ州、マハラシュトラ州、タミルナドゥ州、カルナータカ州、ウエストベンガル州と7つの州を定期的に訪れ、直接実施しているプロジェクト現場や共に活動し続けているNGOの方とお会いしている。

2か月~3か月に一度、多いところは毎月訪れている。その理由は以下。

放置していないと伝え続けるため

② 現場の状況を把握し、適切な活動を考え、また既存のプロジェクトを改善・管理をするため

③ 新たな取り組みを模索するため

正直2と3は変化する現場の課題を解決しようと努める者として説明するまでもないだろう。

なによりも重要だと感じているのは「放置していないと伝え続けること」。

「ガイジンがちょろっと来て何かくれてどこかにまた去っていく」というのは私の考える私自身がすべきでできると考える課題解決のための活動とは異なっている。

現場を観ていて、またジャックリンさんの書籍等を初め勉強する中で「ちょろっと来て帰るガイジン」でいることは、

「何かやってくれると期待したが結局どこかに行ってしまうガイジンがまたきたな」

「結局本当のところは誰も私たちの課題を解決しようなどと思っていないのではないか」

というメッセージを届けることになると感じている。

現場の絶望は想像に難くなく、飢え、差別、レイプ、人攫い、脆弱な経済、汚職、自殺、嫉妬と既にインドにいる4年と半年程度の私ですら「見たくも聞きたくもない現状」と向き合っている。

そのような現場で生活をし、活動をする友人の視点でみたらどれほどそれと向き合い、真面目で優しいアイツが自分の非力さを感じているのだろうかと思うととてもではないが放置などできない。

社会活動をする人間が絶望して活動が遅くなり、止まることは私の目的と正反対の社会に向かうことになるため、これは私の友人のためではなく、一点の疑いもなく私のための活動だと考えている。そもそも誰かのために何かできるほど能力的にも精神的にも優れた人間ではないので私は。

ただ、外部環境が原因で努力することすらできない人をゼロにするために課題を解決していくという私のわがままな目的のために友人たちには元気に前向きに一緒に活動してほしいとエゴ全開で感じるので当たり前に訪問し、サポートもする。

そしてそのサポートとして「放置をしていない」ということを伝えるためには想っているだけでもチャットしているだけでも電話しているだけでも不十分だと感じている。

一度関わり、共に活動すると互いに想えた以上は手を取り合い、バカな話もし、課題について議論し、施策を試み、また苦悩し、少しのことでも喜び笑い合う人間として関わることが重要だと考えている。

この部分だけではどれだけ多くの地域で活動していても信頼関係に基づく、人間の営みであると考えているので誰かに引き継ぐなどという発想はないし、合理的に割り切るようなことではないと考えている。

合理的に組織やシステムに預けられることは私から切り離していくが、「私という個人」が関わり、一緒に目的のためにやっていこうと言葉で「約束」した 人を裏切らず放置することなどできようはずもない。

それが私が「結び手」という名前の後に「想いを形に」、もともとはConscience to Conduct(良心を行動へ)と書いている理由であり、行動する理由である。

ちなみに現場を観たいという方は歓迎で、私が友人とともに訪れることで共に活動する方もいつもとても嬉しそうにしてくれる。その誰もが一切無理する必要はなく、私が放置しないので安心してきたい方は来ていただきたい。ただ基本的に私は現場を最優先して気をまわして頭をまわしているのでこちらから連絡して「行きますか?」ということは稀で、基本的「来るもの拒まず去る者追わず」な対応になるかと思います。

よく「大変ですね」と言っていただけるが、私にとっては行かずに放置することやお預かりした寄付金の行き先が分からなくなる方が精神的に「大変」なのである程度鍛えてある身体を動かして訪問することなど何も大変ではない。

もちろんねぎらいの言葉としてとてもありがたく受け入れ、応援や支援してくださる方々、「お前の人生楽しめよ」と言ってくださる方、普段見守ってくださる方、側にいてくださる方、貴重な人間だと言ってくださる方と多くの方に支えられた心身であると、絶望と向き合う中で強く感じる。

ひとり酒を言い訳にまたポエムってしまった。

そういえばクリスマスが来ますが、私が去年サンタ村に送った

「Give me a world where everyone can make his/her own effort regardless of external situation」

がまだ届いてないので苦情だそう。

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